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ALSOKと清水建設がスマートビルソリューションの開発を開始

ALSOKと清水建設がスマートビルソリューションの開発を開始

日本における労働力人口の減少や新型コロナウイルス感染症拡大などにより、ニューノーマルな対応が日常的に求められる昨今、オフィスビルや病院などの各施設においては、こうした課題を解決し、各施設としての社会的機能を継続させるため、安定的、継続的な運用が求められている。

そんな中、2020年12月17日、ALSOK(綜合警備保障株式会社、本社:東京都港区、代表取締役社長:青山幸恭)と清水建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:井上和幸)は、オフィスビルや病院等における運用をデジタル変革するためのソリューションの提供および実装に向け、スマートビルソリューションの開発を開始すると発表。

高度な建物オペレーションには、多種多様な設備システムの制御アプリを連携させる必要がある。従来、アプリ間のデータ連携は設備システムごとにプログラミングしなければならないケースが多く、先進的な建物サービスの実装を妨げる要因になっていた。

そんな問題を解消してくれるのが、協業により清水建設が開発した建物オペレーティングシステム「DX-Core」。基幹システムであるデジタル化プラットフォームと各種設備システムのソフトウェアを結ぶAPI(設備機器などを制御するソフトウェアの機能や管理するデータ等を、外部のほかのプログラムから利用するための手順やデータ形式等を定めたルール)を構築し、DX-Coreから設備システム群を制御することで、メーカーが異なる設備システムでも容易に機能を連携させることが可能になる。

ALSOKが開発したロボットと人とのコミュニケーションを可能にする「REBORG-Z(リボーグ・ゼット)」は、顔認証、異常音検知、ガス検知、火災検知、施設案内といった機能を備えた、自律走行型警備ロボット。ショッピングモール、複合施設、空港、駅、銀行、オフィス等、施設の特性に応じてカスタマイズすることで、セキュリティとサービスの向上が図れる。しかし、移動範囲を複数階に広げるためにはエレベータ等とロボットを直接連携させる必要があり、設定の手間やコスト面で課題があった。そこでDX-Coreと連携させることで、エレベータだけでなく、自動ドアや入退出管理システムとの容易な連携が可能となった。REBORG-Zの移動範囲が広がることでセキュリティとサービスのレベルがより向上し、施設の付加価値を高めることになるという。

両社は今後とも、スマートビルディングソリューションの提供に向け、様々な製品やソリューションの共同開発を行っていく計画だ。

また、清水建設では今年度内をDX-Coreのデジタル化プラットフォームの第一次機能拡充期間と位置づけAPI開発等の協業を推進するとともに、自社開発の大規模賃貸オフィスビル、及び東北支店と北陸支店の新社屋へのDX-Coreの実装準備を進める。さらに、新築・既存を問わず建物の所有者に対してDX-Coreの採用を提案し、建物デジタル化工事のEPC受注を目指す考えだ。実装費用は、延床面積1万m2規模の新築オフィスビルの場合、機能連携する各種設備・システムやAPI、デバイス、アプリケーションを含めて1~2億円程度になる見込み。

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