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空港保安警備業務にALSOK(宮崎綜合警備(株))が警備業法違反

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空港保安警備業務にALSOK(宮崎綜合警備(株))が警備業法違反

空港保安警備業務の資格者配(配置基準)を5年間が配置せず警備業法違反状態にあったと週刊文春が報じた。

空港の保安検査場に法律で定められた資格者を5年間配置していなかったという。

週刊文集によると、9日違反を告発する文書が郵送され、ALSOKの空港保安検査の実態を明かすのは、空港保安検査員として、宮崎ブーゲンビリア空港で働いていたX氏が告発。
X氏は、5年前に入社した以前から、杜撰な空港警備が常態化していたという。空港保安警備業務の保安検査場に配置すべき資格者がいないなど、長年、ALSOKでは法令違反を続けていたと告発している。

宮崎綜合警備は、綜合警備保障株式会社(代表取締役青山幸恭氏;東京都)のグループ会社の1つである。同社は、国際線を有する宮崎空港の保安検査業務を委託されており、保安検査場では、国家資格の空港保安警備業務1級及び2級資格者を一定数配置すべき警備業法で定められている。ところが、会社は慢性的な人手不足のため、少なくともこの5年以上、1日も配置基準を満たしたことがないとX氏が告発しているという。

また、週刊文集によると、この異常事態を内部告発する動きがあって、今年1月から水面下で国交省や宮崎県警が動き出しているが、ALSOKは今に至るも事態を隠蔽しているという。

ここでも、警備員不足が警備業法違反の1つの要因となっている。空港保安警備業務は、見た目のよい花形警備業務ではあるが、実態は、拘束時間が長く検査中は気が抜けないハードな業務である。特に近年では、国際的な要望からテロ対策強化が図られ、手荷物検査は厳しく、外国人入国者も増え地方空港においても多忙を極める過密業務となっている。そのため、検査ミス事案も少なからず発生し、中には大きな混乱をもたらした事案もある。

ALSOKグループは、他に10か所以上の空港の保安検査を実施しているが、他の空港では、同様の違反はないといっており、ホームページでは、「お客様をはじめ関係者の皆様に深くお詫びします」と謝罪している。

東京オリンピック・パラリンピックまで数か月と迫っており、空港保安警備業務は一層厳格な検査が求められる、重要度と責任度は高くなる。

 

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