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静岡県静岡市において、第3回 交通誘導警備業務二級 資格取得講習会が開催された。

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静岡県静岡市において、第3回 交通誘導警備業務二級 資格取得講習会が開催された。

≪開催の概要≫

 令和4年11月19日(土)から20(日)の日程で(任意受講の事前講習会は、11月13日実施済)ポリテクセンター静岡(静岡市駿河区登呂3‐1‐35)で開催された。(以下、同所と、記載)

 同所は、1943年7月に遺跡発見の報道がされた後、一躍有名となった「特別史跡 登呂遺跡」と併設されている見学も可能な「静岡市登呂博物館」に大変近い場所にある。

住居などの建物跡
住居などの建物跡
祭殿
祭殿

 開催したのは、国家公安委員会登録講習機関 第3号 「特定非営利活動法人 警備人材育成センター(理事長:松浦 晃一郎氏・事業本部:埼玉県さいたま市)である。(以下、同センターと、記載)
 前回は、本年5月28日から29日の日程で開催され、同所での講習会は、今回で2回目となる。
 会場は、案内図にもあるとおり、C棟会議室(95㎡定員63名)・D棟多目的ホール(596㎡定員160名)K棟2階会議室(96㎡定員114名)及び、駐車場を全面借上げて大規模に実施された。

ポリテクセンター静岡 正面入り口付近
ポリテクセンター静岡 正面入り口付近
ポリテクセンター静岡 案内図
ポリテクセンター静岡 案内図

主たる教場となる多目的ホールは、感染症対策の為、収容人数を定員の1/3程度とし、検温測定と速乾性手指消毒用の薬剤が準備され、受講者の受付体制は、十分に整っていた。

雲一つない秋晴れの中、8時を過ぎた頃から徐々に受講生が集合してきたことから、混雑緩和のため、若干早めに受付を開始したところ、40分後には、全受講者の集合完了が確認されたので、基本動作の訓練を開講式までの間、実施されていた。
 どの受講者も、事前に相当取り組んできた意気込みが感じられた教場内であった。
 前回5月開催では、合格率が約5割程度と振るわなかったことから、同センターでは、任意受講の事前講習を前週に行って実技6科目を指導し、学科のポイントについて時間をかけて学習できるように、対策と配慮をしたとのことであった。

≪講習会の状況≫
 8時45分、受講者50名と講師陣6名、補助員2名に加えて総括責任者の合計59名が、一堂に会して開講式が始まった。
 総括責任者の挨拶、講習中の注意事項と指示の後、講師紹介が終ると定刻の9時から1時限目の教本第一章「警備業務実施の基本原則・資質の向上」の講義となった。
 受講者の多くは、熱心に各講師の講義を受けて、要点を記録したり教本を確認し、アンダーラインを引いたりと、傾聴しつつポイントを押さえていた様子であった。
 その後は、休憩と昼食を挟みながら、第四章「事故発生時の応急措置」まで講義が続けられた。

D棟多目的ホールの受講者集合状況
D棟多目的ホールの受講者集合状況
1時限目 第一章講義中の様子
1時限目 第一章講義中の様子

 学科講習終了後は、装備を身に着け着帽し、実技訓練場である駐車場に移動をして最初の実技訓練科目の「①大旗による車両誘導要領」の実技訓練が行われた。
 はじめに、責任講師から本訓練の状況想定や訓練実施要領、注意点についての説明に続いて講師による模範演技の展示と解説の後、資器材を設営した5か所において個別訓練と他一か所での集合訓練が行われて、繰り返し動作の確認に受講者は、励んでいた。

①大旗 模範演技展示中の様子
①大旗 模範演技展示中の様子
大旗 個別訓練中の受講者
①大旗 個別訓練中の受講者

 受講者は、訓練中の受講者を見て参考にしている様子で、それぞれが訓練コース担当講師からのアドバイスなどを聞き洩らさないよう、注力していた。
 特に、本実技科目にあっては、「所定の位置で、徐行・停止・進行・幅寄せの順で合図を行え」という、課題があることに注意をして「所定の場所をしっかりと確認すること」との、指導を熱心に受けていたことが印象に残っている。
 実技訓練は、その後、翌日実施分の科目を含めて②負傷者の搬送要領③2次災害防止要領③警察機関への連絡要領④徒手の護身術(基本)⑥車両の後進誘導要領の計6科目が行われ、受講者らは、実技試験に向けて自信を深めたようであった。

②2次災害防止要領の解説中の様子
②2次災害防止要領の解説中の様子
④徒手の護身術(基本)訓練中の受講者
④徒手の護身術(基本)訓練中の受講者

≪実技試験と学科試験≫
これら6科目の実技訓練を、全て終了した後、実技試験が行われた。
教場となった多目的ホールに学科と実技の補講を受けた再講習を含む54名の受講者が集合し、教本・問題集などの持ち物を全て格納して試験の公正性を保つことが完了すると、総括責任者から実技試験について注意事項等の説明と指示を受けた後、最初の試験科目である「車両の後進誘導要領」が実施された。
 受講者の中には、かなり緊張した表情で実技試験を受けていた者も見うけられたが、実技訓練の最後が同科目であったため、遺憾なく実力が発揮されていたようであった。
 順次、他5科目の試験を途中に休憩と昼食時間を入れながら実施して、最後に学科試験が行われることとなった。
 実技試験員として採点に当たっていた講師の1人は、「実技試験は、終わったので学科試験に頭を切り替えて、頑張りなさい」と、やや落ち込み気味の受講者達を激励していた。
 学科試験は、多目的ホールで行われ実技試験同様、私物(スマートフォンやスマートウォッチ等)・手荷物の教場内持込み制限を実施した後、総括責任者から試験の諸注意と指示を受け、開始の号令で持ち時間60分・五者択一の試験問題に受講者らは、一斉に取り掛かっていた。
その後、早い者は、開始後30分程度で退出、60分間の持ち時間の全てを使い切った受講者は、12名であった。

≪おわりに≫
 学科試験が終了した複数の受講者に聞き取りをしてみたところ、「概ね合格する自信がある」若しくは、「合格の自信がある」と答えた者は、3/4程度であった。
 やはり、学科試験対策が不十分と考えている者が大半であり、中には、問題集が別途販売されていることを、知らない者や「全国警備業協会発刊の問題集」を使用して学科試験対策をしていた者も多かったことから、今回の合格率が前回を下回るようであれば、各社における学科試験対策に重点を置いた「送り出し教育と準備」が期待されると、考える。

 本講習会に於いて、1人でも多くの受講者が合格され、2級検定合格警備員となって「現場における、リーダー。」として、活躍されることを切に願う。

画像と執筆:警備員指導教育責任者(2号)
小松昌勝

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