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業務時のマスク装着に関する業界の熱中症予防対策

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業務時のマスク装着に関する業界の熱中症予防対策

マスク装着が日常化した新生活様式で、さらなる熱中症予防対策が重要となる今年の夏。警備業界を含め、各業界・企業がマスク装着についてHPで対応策を公表。ALSOKではマスクの通気性をよくするアタッチメントを開発

新型コロナウィルス感染予防対策としてマスク装着が日常化している現在、梅雨が明けて夏本番を迎えるにあたって今から心配されるのが熱中症の増加である。そこで熱中症を未然に防ぐための取り組み方法について公表する業界や企業も多い。

物流業界では屋外など気温が高い場所での業務では、各自の判断でマスクを外すように促している。全日本トラック協会は、熱中症予防の留意点として「周囲の人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には適宜マスクを外し、休憩することも必要」と掲げている。

ヤマト運輸では「同乗者がいない運転中の車内、周囲に人がいない場所や荷台での作業では、マスクを外して業務を行う場合もある」。佐川急便も「車両運転中や屋外作業で付近に人がいない場合など、状況に応じてマスクを外して業務する場合がある」。また、日本郵便も「6月5日~10月31日までの期間、乗車中、屋外配達中など、周囲の人との距離を十分にあけたうえで適宜マスクを外す」など、一般にも理解を求めている。

過去5年で最も多くの熱中症死傷者を出している建設業でも、日本建設業連合会が高温時のマスク着用について注意喚起。

大林道路株式会社では、鼻と口を覆うサイズの厚手透明フィルムを現場作業用ヘルメットの顎紐にスナップボタンで留めるタイプの「マウスシールド」を配布。清水建設でも全国の建設現場に「マウスシールド」を配備。主に現場作業員に着用してもらうという。作業中の息苦しさがなく唾液の飛散を防止し、熱中症のリスクを下げる効果が期待されている。また、清水建設では冷感マスクも調達して、現場の条件に適したマスク類の着用を促している。

警備業界においても昨年は全国で113人の死傷者を出しているだけに熱中症対策は深刻な問題だ。マスクをつけての業務はお客様に失礼、表情が分かりにくく警備に支障があるなどの理由から、原則的にマスク着用が控えられている警備業だが、今年は新型コロナウィルス感染防止のためにマスク着用が迫られる現場が増えるのは必至。全国警備業協会では「屋外で十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、契約先関係者の理解を得たうえでマスクを外すようにする」と、熱中症リスクを軽減するために新型コロナウィルス感染予防対策ガイドラインの一部を5月29日に改訂している。

日本綜合警備(株)ではマスクだけではなく現場の状況に応じて「フェイスシールド」の使用を推奨。空調ベストと併用することでより効果が期待できるという。ALSOKでは暑さによる不快を和らげ、熱中症のリスクを軽減させる「ALSOKマスク通気アタッチメント」(写真/通気イメージ)を開発。使い捨てのプリーツ型マスクにアタッチメントを装着することで、息を吸うときには弁が閉じて外気の侵入を防ぎ、息を吐くときには弁が開いてマスク本来の機能を損なうことなく通気性がアップする。アタッチメントは水洗いで繰り返し使用可能。自社の警備員だけでなく、一般の人にも利用してもらえるように準備を進めているという。

マスク装着が日常化した新生活様式で迎える初めての夏。マスクの形態や機能が進化しても、熱中症を防ぐためには状況に応じてマスクを外すという意識をもつことも大切だ。

※ALSOK公式HP https://www.alsok.co.jp/ 公式TW https://twitter.com/ALSOKnow

 

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