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東京オリンピック・パラリンピック延期で来夏の花火大会中止

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東京オリンピック・パラリンピック延期で来夏の花火大会中止

 2020年、全国各地の花火大会は、開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックの日程を考慮して開催日を変更していたものも含め、新型コロナウイルス感染症の影響で軒並み中止や延期となった。来年は感染症が収束し、全国各地の夜空に大輪の花が咲く光景を見られることを期待したい。
しかし、来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックと開催日が重なる花火大会の中には、会場や周辺の警備にあたる人員の確保が困難なため、観客への十分な安全対策が取れないと判断し、早々と来年の花火大会の中止を表明したところもある。

 6月10日、広島県廿日市市の宮島水中花火大会実行委員会は、毎年8月に開催される「宮島水中花火大会」の来年も中止すると決めた。1973年(昭和48年)から始まった同花火大会は、例年4万7000人前後が来島し、対岸を含めると約30万人が鑑賞する地元の夏の風物詩。世界文化遺産の歴史的建造物を背景に炸裂する水中花火が名物。2018年(平成30年)の7月豪雨での中止を含め、来年で4度目の中止となる。

 9月9日、岐阜新聞社は毎年8月の第1土曜日に岐阜市の長良川河畔で開催している「全国花火大会」を、来年の大会についても開催しないことを決めた。1946年(昭和21年)、戦後直後の復興を祈願し全国煙火大会として始まり、昨年夏の開催で74回を数える。東日本大震災があった2011(平成23年)年にも中止となったが、今年の開催についてはオリンピック・パラリンピック開催のため昨年のうちに中止が決まっていたため、2年連続での中止は始めてとなる。

今年は東京オリンピック・パラリンピックの延期、花火大会の中止で警備を請け負う警備業者も少なからず損害を被った。来年はオリンピック・パラリンピック、そして花火大会をはじめとするイベントが開催できる世の中になることを願うばかりだ。

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