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“政府と都はおおむね合意した休業と自粛対象”大事なのは国民の危機意識

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緊急事態宣言に伴い指定された都道府県の対応が異なる中、とりわけ、都の休業を要請する対象業種が政府意見と異なることから調整が続いていたが、やっと合意に達したようだ。

すでに自主休業を行っている百貨店、一部休業をしているホームセンターやスーパーマーケットは、対象外となったほか、飲食店はAM5時からPM7時、酒類を出す居酒屋を含む飲食店はAM5時からPM7時と短縮することで合意した。詳細については、今日10日発表するという。都内では、181人が感染し、感染の拡大に歯止めがかかっていない状況の中、首都圏9都県市の首長が9日夜テレビ会議を行い、住民に向けて「人と人との接触を8割減らすために外出の自粛を」と訴えた。

【休業を要請】

 大学、専修学校、自動車教習所、学習塾、体育館、水泳場、ボウリング場、映画館、スポーツクラブ、劇場、映画館、ライブハウス、展示場、博物館、図書館、キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、バー、カラオケボックス、パチンコ店、ゲームセンターなど

【種別によっては休業要請】

 学校(大学を除く)、保育所、学童クラブ(保育提供を縮小)、通所型介護施設など

 “休業を要請されなくとも厳しい経営”危機感の差がますます危険を増幅させる

新型コロナウイルスの感染者は、9日575人増え、全国で5448人となった。その中で、これまで感染者がなかった島根県でも感染者が発生したため、45都道府県で発生したこととなる。また、東京都に至っては、181人中、その7割の人の感染経路が分からないという。

飲食店は、休業要請の対象外となるようであるが、新型コロナウイルスの感染防止に重要なのは危機意識の共有である。新型コロナウイルスの感染を広げる主な感染経路に、感染者の咳やくしゃみ、会話で生じるしぶき(飛沫)を浴びることになる「飛沫感染」とウイルスが付着した所を触った手で、目や鼻、口を触ることによって、感染する「接触感染」がある。

このような感染については、今やごく一般的な認識であるのに、先日、昼食をとろうとある飲食店に入ったところ、入り口でアルコール消毒を進められて席に着くと、店員が注文を取りに来てその注文を大声で調理場に「何番○○いちー」と叫ぶ、そして、1メートルも離れない隣の席では、4人組の若い男女が食事をしながら大声で話したり、大笑いをしながら食べている。思わず感染の危険を感じ、食事もそこそこに退店した。壁には「携帯電話のご使用はご遠慮ください」とあるのに、店員自ら大声を出し、また、大声ではなし笑うお客に注意も促さない。どこか別の国に居るような危機感の欠片もない環境がまだ存在することに、異常を感じる。

朝のニュースを見ていると、茨城県のパチンコ店に周辺県から多くの人が集まり、開店を待つ列の映像を見た。テレビ局が隣県から来た人に取材すると「茨城県ではパチンコ店が営業していると聞いたので来た」という。

新型コロナウイルスの感染拡大に真剣に取り組み、経営は苦しい中営業を自粛する多くの人の中に、極一部ではあるが危機感を共有できない人が少なからず見られる。これでは感染の拡大はままならない。

こんなことをなくすには、自治体や商店会など地域ぐるみで、できる感染拡大対策を講じなければ、危険意識を共有できないので、ますます感染経路の判明しない感染者は増えることになる。是非、地域やそこに係る人達が互いに声を掛け合い、感染経路を絶つことが重要である。

 

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