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厚生労働相の諮問機関中央最低賃金審議会の小委員会は7月14日、2021年度の最低賃金を全国平均で28円を目安に引き上げ、時給930円とすると決めた。  

厚生労働相の諮問機関中央最低賃金審議会の小委員会は7月14日、2021年度の最低賃金を全国平均で28円を目安に引き上げ、時給930円とすると決めた。  

28円の引き上げ額は2002年度に時給で示す現在の方式となってから過去最大の上げ幅3.1パーセントに及んだ。

第2次安倍政権では、毎年3パーセント引き上げることを目標に掲げ、2016から2019年度までは、3パーセントずつ引き上げてきた。ところが、2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、2019年のリーマン・ショック以来、11年ぶりに目安を示せなかったが今回は、全国全てを28円とした。目安どおりに上がれば最高額の東京は1013円から1041円となり、最低額の秋田や高知などは792円から820円となる。

また、日本商工会議所など中小企業3団体は14日、2021年度の最低賃金が28円を目安に引き上げられることを受け「極めて残念であり、到底納得できない。多くの経営者の心が折れ、雇用に深刻な影響が出ることを強く懸念する」としたコメントを発表した。

都道府県の新しい最低賃金
都道府県の新しい最低賃金

警備業、ビルメンテナンス業もその多くが中小企業であるため、少なからず影響は受ける。しかし、一方ではこの最低賃金が上げられることを受け、警備業の料金や清掃料金の原価である労務単価の見直しを行い、その労務単価の見直しによる契約金額の改訂につなげることが大切である。

最低賃金は企業が労働者に支払わないといけない最低限の時給であり、これに違反すると罰則を受けることになる。現在の最低賃金の全国平均は902円である。国の審議会が目安を毎年決め、これに基づき各都道府県が実際の最低金額を決めるのである。よって、10月頃には、新たな最低賃金が適用されることになる。

警備業では、アンダークラス※1に近い賃金であった時代が過去にもあり、女性の職種のアンダークラスに清掃員も含まれている。
警備業やビルメンテナンス業の一部の業務に従事する人は、まさにエッセンシャルワーカー※2である。
そのエッセンシャルワーカーがアンダークラスであっては、国民の安全安心は得られないのである。

《アンダークラス》

「アンダークラス」とは、労働者階級の一部ではあるが、労働者階級としての基本的要件すら欠いているために、極端に貧困で、多くの困難をかかえる人々のことである。
平均年収186万円、アンダークラスは日本に930万(14.9%)日本の貧困率は15.7パーセント、つまり、6人に1人が貧困である。中でも特に女性の貧困率は50パーセントに達しており、その職業は、販売定員、給仕係、レジ、清掃員、介護員などマニュアル職、販売職、サービス職に多いという。仕事時間は正規労働者より1~2割程度少ないだけなのにその報酬は低い。アンダークラスはフルタイムに多くが存在する。
  日銀の調査では、平成の半ば頃から貯蓄0の家庭の割合が急増。全ての世代屠で貯蓄0が40パーセントに達するという。

《エッセンシャルワーカー》

「エッセンシャル(essential)」とは、「必要不可欠」といった意味をもっており、そのエッセンシャルに、労働者の意味をもつ「ワーカー(worker)」を組み合わせた用語が「エッセンシャルワーカー(essential worker)」である。
「生活必須職従事者」とも呼ばれるエッセンシャルワーカーには、人の命を担う医療・福祉従事者、生活必需品を販売するスーパーなどのの従事や店員のほかそれらを運搬するトラック運転手や郵便配達員、ライフラインに関わる従事者、さらに、国民の生活を支えている職種とい言われる人たちであるから、コロンが感染拡大する中、国民の安全係る警備業やビルメンテナンス業の最前線で働き、衛生の維持に欠かせない清掃員の人たちもエッセンシャルワーカーに当たる。

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