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アーク警備システム「介護職員初任者研修(外国人による)」制度構築でハノイへ

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アーク警備システム「介護職員初任者研修(外国人による)」制度構築でハノイへ

 アーク警備システム(嶋崎代表取締役会長)と警備人材育成センター(野村事務局長)は、「介護職員初任者研修」制度を構築するために、当該研修試験に係る日本語を教えるハノイの日本語学校と第1回勉強会を開催した。

 12月5日嶋崎・野村氏は、ハノイで一番実績があり、学校規模の最も大きい、ハノイ経営管理技術専門学校のリー代表取締役会長とウー取締役を表敬訪問した。学校は、語学を習得する建物と技能を習得する建物とに分かれており、その場所は、市内中心部から車で1時間程度の郊外にあった。規模は、想像していた以上に大きく立派な建物である。3階建てであるが正面玄関から入ると円形で吹き抜けの中央フロアがあり、そこからV字形に教室と学生寮が何室も続く。教室は1室12人用となっており、教師が目の届く受講者数に制限されている。また、学生寮は、1室4部屋(2段ベッド×2)となっていた。設備も環境も整っていた。
 授業中であったが受講生の日本語習得レベルを知るために、日本語で日本についての質問をしてみたが、礼儀正しく、日本語はかなり練度が高かった。この受講生たちは漁業関係の実習生として日本に3年間派遣されることになっているという。

 次に訪れたのが技能を習得する施設であった。自動車の運転免許を取るための訓練コースも併設されたかなり広い敷地である。25歳ぐらいの20人が部隊訓練をしていた。我々が訪れると隊長が指示して、格闘技を披露してくれた。軍隊式なので実践的な格闘技であった。この受講生は、2年の徴兵義務を終えて入校し、民間警備員としての訓練と派遣される国のことばを習得する。主にドバイやマカオで警備業務に従事するという。ここでも受講生と日本についての関心ごとを聞いてみた。全員日本が好きであり、日本に是非行ってみたいといい、日本の警備業がベトナム人を雇用したいといえば来てくれるかと聞くと、全員が是非日本で警備員をやりたいと答えた。2年の軍隊生活で警備員として基礎はできているので、日本式の警備方法や法令、言語、生活習慣等を身に付ければ、日本人よりも日本的な警備員になれると接してみて確信した。

 学校の幹部と日本での技能実習制度や特定技能制度、介護職員初任者研修について意見交換をおこなった。
 以前のように、日本に送り出す人材は少なくなったという。しかも、送り出すときには、学校が渡航資金等を用意するので、リスクが大きくなったという。介護職員初任者研修制度について説明し、教育テキスト、カリキュラム、日本での受け入れ先、日本語学校費、渡航費等の資金援助が受け入れ先で調達できれば、介護職員初任者研修者候補の人材の育成の可否については、協力できるとの回答であった。
 今後、情報交換をしながら「介護職員初任者研修」制度による外国人の介護補助士が育成できれば、日本の高齢化社会到来に向け、新しいルートでの人材確保が可能となる。

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