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「違和感」を学習して危険を察知するAI|SECURITY SHOW 2021

セキュリティ警備業
「違和感」を学習して危険を察知するAI|SECURITY SHOW 2021
アノラの説明をする皆川さん

 日本人とベトナム人によって設立された株式会社アジラ(東京都町田市、代表取締役:木村大介)は、行動認識AIを中核とした映像解析事業を展開する。今回展示した「違和感検知AI『アノラ』」は、人を関節の動きで追尾・認識し、異常な動きをとらえて犯罪や事故を未然に防ぐ機能を持たせるSDK(※)だという。このAIを取り入れた監視カメラのモニタリングによって、公共の場や施設で起こる通行人の転倒やケンカなどのトラブルの元となりそうな「違和感行動」をリアルタイムで検知し、即時救援・救護をすることができるという。

 アノラは設置後3日間、その場の動きを観察しそこでの「普通」を学習する。それを基に人などの動きを連続的に読み取り、「普通」にそぐわない行動を判別する。映っている個体には番号がふられ、別のカメラの範囲に移動しても通してモニターできるのが特徴だ。同社取締役CFOの皆川芳輝さんは「監視員の不足を補い、負担も減らすことができます」と力を込めた。

アノラでとらえた「違和感行動」のイメージ

※SDKとは、少ない労力でアプリケーションを開発できるようにするために、プログラム、サンプルコードなどをパッケージにしたもの。開発者はSDKを使えば、機能を実現する技術の詳しい仕組みを理解していなくても、アプリケーションに新機能を実装できる。

(阿部 治樹)

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