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「万引きGメン」の警備員を逮捕 | ホームセンターで落とし物の財布盗んだ疑い

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「万引きGメン」の警備員を逮捕 | ホームセンターで落とし物の財布盗んだ疑い

 新聞やテレビの報道によると6月3日、神奈川県大和市のホームセンターで客が落とした財布を盗んだとして東京都府中市に住む男性警備員(48)が逮捕された。この警備員は警備会社から派遣されホームセンターで「万引きGメン」として働いていたが、今年3月、買い物中の男性が落とした現金約2万5000円入りの財布を拾って持ち去った疑いがもたれている。店員からの通報を受けて警察が店内の防犯カメラなどを調べたところ、警備員が割り出された。調べに対し警備員は「やっていない」と容疑を否認しているという。

 この事件、通常は金額や落とし物の持ち去りという状況から見ると、テレビや新聞が報じるかどうか微妙なところの出来事。しかし、容疑者が「万引きGメン」という立場だったことが〝表沙汰〟になり実名で報じられた理由だと考えられる。いわば「取り締まる立場」の人間がルール違反をすれば、違反の程度にかかわらず世間の目は、「一般人」に対してよりも格段に厳しくなる。これは「取り締まる立場」だけでなく「指導する立場」「マナー・モラルを説く立場」に対しても同様である。「警備員」がそうした立場に置かれる職業だということは間違いない。だからこそ「エッセンシャルワーカー」の一角にも位置づけられるのだと思う。この職業への誇りと自覚が問われる事件であった。          
 

(阿部 治樹)

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