第92回選抜高校野球大会史上始めて中止、資格取得の講習会・研修会・教育等自粛相次ぎ警備業界にも影響
新型コロナウイルス感染は11日、新たに53人の感染者が認められ、これによって感染者は1330人、死者22人となり以前拡大している。
このような情勢下で、11日高校野球連盟と毎日新聞社は、19日開幕予定していた大会の中止を決定した。92回を数える球児の歴史的イベント選抜高校野球が歴史上はじめて中止となった。
当初は、2週間とされた政府の自粛期間が開幕予定日まで延長されたことを受け、無観客であっても開催する方向で検討されてきたが、それでも選手周辺のリスクがなくなるわけでもないこともあり、球児の健康と安全を守るため、苦渋の決断となった。
「改善する兆しが見ない中、日本中が様々な制約を受けながら政府や自治体の要請に協力している。高校野球だけが夢に実現に突き進むわけにはいかなかった。」と言った(八田英二日本高野連会長)。
警備業界も影響、検定を取得するための講習会が延期又は中止が相次ぐ
検定の取得する講習会の「特別講習((一社)警備員特別講習事業センター)」は、委託している都道府県警備業協会から3月中の講習のほとんどが、4月以降の開催に振り替えたり、都道府県協会の教育事業のもう一つの警備教育についても実施日の変更などして自粛に取り組んでいる。
もう一つの登録講習機関である特定非営利活動法人警備人材育成センターも、3月初旬の事前講習会は開催したものの、政府の方針が10日間(22日)の自粛要請があったことから、14日から22日までの定員数の多い資格取得講習会(施設警備業務1級及び交通誘導警備並びに雑踏警備業務2級)を4月に延期している。
警備業界は、観光業や輸送業のように今のところ経営に直接的な影響を受けていないものの、入国制限が続くと空港における警備業務の需要は当然減少する。株価は下がり、円高が進む中、景気の起爆剤として期待されておいる東京オリンピック・パラリンピックの開催にも新型コロナウイルス感染拡大によって最大の脅威となっている。などが挙げられる
流行拡大一人にとりの力で防げ(押谷仁・東北大学教授(朝日新聞))
押谷教授は、一人ひとりの創意工夫で感染をできる限り抑えることが重要だという。そのためには、「一人ひとりに自分の行動が、他人の人や社会にどのような影響を与えるか、想像力を働かせて、行動してもらいたい。自分に端を発して感染が広がったその先には、必ず重症化する人が出てくる。辛い、新型ウイルス感染者の8割は誰にもうつしていない。集団感染の連鎖が起きないようにすすれば、流行は抑えられる。全ての人に、手洗いやせきエチケットといった基本動作をとってもらうとともに、しばらくは集団感染が起きやすい場所を避けるようにお願いしたい。
これまで集団感染が起きたのは、風通しの悪い、人口密度の高い空間で、人と人が至近距離で会話をするような場所だ。屋形船やライブハウス、プレハブの仮設施設、スポーツジムといった屋内スポーツ施設、大勢の人が狭い空間に集う懇親会などが挙げられる。」と、一人ひとりの創意工夫で感染をできる限り抑えることが重要だという。
警備業における資格取得の講習会では、学科講習は、教室内に受講者同士が密接して7次元(1時限50分)を受講し、実技講習でも室内で実施する場合、風通しの悪い人口密度の高い空間で実施する場合が多々ある。
したがって、実施の際には、終日マスクを常備して室内の風通しをよくし、休憩時間を十分とり、その間に手洗いを励行するなどの注意は最小限度必要である。