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神奈川県警備業政治連盟、緊急雇用対策の実施を提案

神奈川県警備業政治連盟、緊急雇用対策の実施を提案

一気に解消できるアイデア

去る5月28日、神奈川県警備業政治連盟は神奈川県に要望書を提出。緊急雇用対策の実施へ向けた陳情を行った。要望書では、県と県内警備業者による離職失業者再雇用制度充実のための対策協定の締結を提案するとともに、増大した市内失業者雇用の調整役を県が担う制度の創出を求めた。また、雇用創出のための事業として、一律給付金をかたる詐欺の防止のための啓発パトロール、感染防止のためのソーシャルディスタンスの啓発パトロール、人出が減ることによる治安悪化に対するパトロールの3つの事業を提案した。

神奈川県警備業政治連盟の田邊中理事長は、その目的を次のように語る。

「増大する失業者の雇用の機会をつくることと同時に、警備業界自身もオリンピックをはじめ、様々なものが延期、中止になり、機会ロスがたくさん発生しています。この提案は、そのあたりを一気に解消できるアイデアではないかと思います」

今回陳情を行った神奈川県警備業政治連盟は、昨年9月に発足。発足会を開催したのは、今年2月5日のことである。

「警備業界は、従来政治には一線を引いてきましたが、昨年6月には、全国警備業連盟が発足しましたので、それを契機に、以後、全県ではありませんが、各地の県で政治連盟が発足しています。今回のような陳情も、県警備業協会から行うより、政治連盟から行う方が相応しいと考えています。」(田邊理事長)

現状ではまだ陳情の段階だが、「再度お願いに行き、必要があれば議員の先生にもお力添えをいただき、議会でも取り上げていただけるようにしていきたい」(田邊理事長)という。

 

短期間でなく長く就労を

警備業界での緊急雇用創出事業の受注は、東日本大震災の際など、過去にも例がある。

「緊急雇用創出事業は、新規の中途採用によって新たな雇用を創出しようとするものです。採用させていただく方には、規定の新任研修を経たのち、現場研修を経て事業に携わっていただいてきました。昨年業法が改正されて、軽減が図られてはいますが、やはり短期間でなく長く続けていただいた方がいい。過去の例でも、緊急雇用創出事業の後も、一定の方はそのまま就労を続けていただいています」(田邊理事長)

そもそも人材の確保は、長らく警備業界の課題となってきた。緊急雇用創出事業は、新たな人材確保の機会でもあるわけだ。ただし、これはあくまで一時的な現象である。

「新型コロナウイルスによる影響が、これほど甚大となるとは想定していなかった昨年の末から今年の年明け頃までは、採用はとても厳しい状況でしたが、たかだか半年で失業、休業を余儀なくされた人達が出てくるなど世の中は様変わりしました。そこで緊急雇用創出事業の必要性が出てきたわけです。しかし、この変化は経済状況が悪化したせいで、就労人口の減少とともに、また厳しくなるのは間違いありません」(田邊理事長)

こうした長期的な雇用情勢への対応もまた、政治連盟の課題の1つだと田邊理事長は語る。

「他の産業では、外国人労働者の受け入れについてのシステム整備がなされてきています。例えば、警備業と近しい位置にあるビルメンテナンス業では、すでに外国人労働者の受け入れの整備がなされています。それに対して警備業はかなり立ち遅れており、整備を急がなくてはいけない。そのためには行政を動かす必要がある。このような活動を政治連盟として力を注いでいきたい」

今回の緊急雇用対策の実施へ向けた陳情は、発足間もない神奈川県警備業政治連盟が、業界内外の課題解決のため、行政を動かす第一歩となるのは間違いないのでは。

 

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