警備業関連

セキュリティ

91歳の警備員さんが国家資格取得の講習会で合格、最年長の合格者

警備業関連セキュリティ警備業
91歳の警備員さんが国家資格取得の講習会で合格、最年長の合格者

 静岡県浜松市南区の警備会社ドリームに勤務の永田逓児 さんが昨年12月に国家公安委員会の登録講習機関が行う講習会において「交通誘導警備2級」に合格した。

 永田さんは現役の警備員である。毎日工事現場で交通誘導をこなす。 

 永田さんは、航空自衛隊を定年退職した1998年12月から民間企業などを経て警備会社に勤めた。警備員経験は24年の大ベテランである。

 資格を取得しようとした動機について、永田さんは、県公安委員会が指定する道路においては、一定の資格者を配置する必要があるため「会社に資格者が足りないと大変」と感じ、昨年5月に挑戦を決め、日々勉強を続けてきたそうである。

 永田さんが受講した特定非営利活動法人警備人材育成センターの担当者は、永田さんは申込み時点から高年齢であったため、講習会での取り組みに注目していた。講習会では、講師の指導を食い入るように聴き、休憩時間には実技の練習をするなど熱心に受講されており、その結果、学科は最高点グループ、実技はさすがに減点があるものの、それでも高成績で修了(合格)されたという(中日新聞2023.2.6から)。

 試験には学科と実技がある。学科は専門的な法知識が必要で、模擬試験を解いてみると、正答できた問題は半分もなかった。仕事を終えて家に帰ると、練習問題を繰り返し解いて頭にたたき込んだ。

 実技では、大旗を両手に1本ずつ持ち、「徐行」「停止」など車の誘導に必要な動きを正確にこなす必要がある。護身術や負傷者の搬送技術なども求められる。永田さんは「20年以上、自己流で旗振りをしてきた」と反省し、前向きに練習に取り組んだ。

 半年間の努力が実を結び、検定資格をつかんだ永田さん。2級の合格率は、60~70%で、指導役を務めた同社顧問の堀内善弘さん(64)は「生き方のお手本。何歳でも挑戦できることを証明した」と喜んだ。

 国土交通省静岡国道事務所によると、「交通誘導警備」の資格取得者は人数が限られているため、工事が増える年度末の時期などには、取り合いになることもあるという。同事務所の担当者は「有資格者がもっと増えてほしい」と話している。

※画像は永田逓児さん、出展は「中日新聞」

Security News for professionals main center ad
Security News for professionals main footer ad