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雇用調整助成金等オンライン受付システムが再び不具合(厚生労働省)

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雇用調整助成金等オンライン受付システムが再び不具合(厚生労働省)

厚生労働省は6月5日、新型コロナウイルスの影響によって雇用の維持が困難な企業に対する「雇用調整助成金」のオンライン申請システムについて、再び不具合が発生したと発表

厚生労働省の発表によれば、同システムを利用した企業のうち、少なくとも1社の申請内容が、別の申込企業に表示される事象が確認されたとのことが明らかになったことを発表同省は、この事態を把握してから申請システムの停止を再度決定した。しかし、その後の調査によって分かったのは、停止までの間に数百社がシステムを利用したことが判明しており、その結果、発生した不具合と、それによる個人情報の流出を確認したという。

よって同省は、6月5日(金)に運用を停止した。

漏えいした経過については、ユーザーが申請作業中、特定の画面でシステム上の戻るボタンではなく、ブラウザで前の画面に戻る操作を行った場合に、適切なデータを参照せず、特定の1社のデータを表示するプログラムミスが直接の原因であり、前回の不具合を踏まえて大量の申請が同時に行われること等を想定したテストを繰り返し行っていたが、ユーザーの様々な動作を想定したテストが不十分だったことを釈明した。
なお、IPS(不正侵入防止システム)、IDS(不正侵入検知システム)のログを調べた結果、外部からの不正なアクセス記録はないとのこと。

さらに同省は、申請書類が閲覧された事業者(1社)に対しては、6月6日に電話によって、申請書類が他の10社に閲覧されたことについて説明とお詫びを行い、また、閲覧した書類をダウンロードした1社に対しては、廃棄するよう依頼するとともに、6月6日にメールで、システムを停止したこと等についてお詫びを行ったことを明らかにした。
今後の対応方針として同省は、外部専門家による厚生労働省及び受託者を対象としたプロジェクト管理を含むシステム監査を実施し、今回の事案が生じた原因の徹底的な究明を行うとともに、その結果を踏まえ、必要な対応を行うとしている。
申請書は、労働局・ハローワークの窓口ほか、郵送でも受け付けており、引き続き支給の迅速化にも努めていくという。

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