千葉県警は労働者派遣法の違反及び警備業法違反の疑いで、7社を書類送検

2月24日千葉県警察本部は、労働者派遣法違反の疑いで、ビルメンテナンス及び警備業者7社の役員ら計8人を書類送検したことを発表しました。
概要は、千葉県内の高速道路工事において、労働者の派遣が法律で禁止されている警備業務に労働者を派遣した疑いによるものである。
容疑者として、東京都新宿区に本社を置く「東洋管財」の男性役員(65歳)のほか6社が共謀したとして送検された。東洋管財については警備業法違反(無届け営業)の容疑、その他2社は同法違反(未認定営業)の容疑も適用されています。
労働者派遣法第44条(禁止業務への派遣)によって警備業務への労働者派遣行為は違反となる。今回の派遣行為は2023年頃から2025年にかけて、千葉県内の高速道路工事現場の交通誘導警備業務に従事させる目的で労働者を派遣したとされている。
交通誘導警備業務は、工事現場の安全管理の一部である交通誘導を担って交通の円滑を図り一般の通行者(車)の安全を確保することを目的とするものです。警備業法による厳格な指揮監督体制の維持を目的としているほか、警備業務(交通誘導警備業務)の実施に際し、必要な法定教育が義務付けられている。
警備業務の派遣が禁止されている理由としては、労働者派遣法は、派遣労働者は「派遣元」に雇用され、「派遣先」の指揮命令のもとで働くのに対し、警備業法では、警備業務を実施する際、警備員は雇用者である警備会社の管理・指揮下で業務を遂行しなければならないと定められている。したがって、派遣契約では指揮命令権が派遣先に移るため、派遣法は警備業法の規定に反する(業者が警備員を指揮監督する義務)こととなる。
このため、警備業務は労働者派遣の対象外とされており、人材派遣による警備員の提供は法律上禁止されている。
このような法の趣旨から、労働者派遣法及び警備業法では、派遣先よりも派遣元への行政処分や罰則が重くなっている。
警備業界も労働者不足が顕著な業界である。来年には、外国人を活用する育成制度が始まる状況下において、今回の事案は労働者の不当な扱いを戒める事例となる。
≪違反行為の一例≫
〇 二重派遣
派遣元から派遣された労働者を派遣先がさらに別の企業に再派遣すること。
〇 期間制限違反
同一の事業所において、3年を超えて派遣労働者を受け入れること。
〇 禁止業務への派遣
派遣が禁止されている業務に派遣労働者を従事させること。
〇 契約書に記載のない業務をさせる
労働者派遣契約書に明記されていない業務を行わせること。
〇 日雇い派遣違反
30日以内の日雇い派遣を行うこと。
≪行政処分と罰則≫
〇 業務改善命令
違反があった場合、その違反行為を是正する目的で、厚生労働大臣から業務改善命令が発出される場合がある。
〇 事業停止命令
重大な違反があった場合、一定期間の事業停止命令が下される場合がある。
〇 許可等の取り消し
上記の命令を受けたにもかかわらず、繰り返し違反が行われた場合には、事業の継続が認められないとして、許可等が取り消しとなる。







