セキュリティ関連

「国際救助隊? サンダーバード2号みたいな消火・救助活動を行うドローンが現れた!」

セキュリティ関連危機管理
「国際救助隊? サンダーバード2号みたいな消火・救助活動を行うドローンが現れた!」

2021年6月14日から16日までの3日間、幕張メッセに於いて「第6回ジャパンドローン」が、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の主催で経済産業省、国土交通省・農林水産省他、多数の後援と一般社団法人日本産業用無人航空機工業会(JUAV)などの協賛で開催された。
~ドローンを社会実装するスマート社会実現へ~を掲げ、ドローンに関する製品・サービス/システムが一堂に集まる国際展示会&コンファレンスと総合案内パンフレットには、書かれ「日本最大!」とも表記されていたこともあり、出展者は、105社と団体また、ワークショップや国際コンファレンス会場では、数多くのセミナーなども同時に開催され多くの来場者が各ブースやセミナーを熱心に訪れていた。

最終日の展示会場の様子(筆者 撮影)
最終日の展示会場の様子(筆者 撮影)

  今回、数多くのドローンの中でも筆者が特に注目した機体は、3機であった。
一回目は、タイトルにある「火災消火・水難救助」が行える機体を取り上げてみることにした。
「国際救助隊、サンダーバード」などと聞くとある年齢層の読者皆様には、人形劇が懐かしく思い出されるだろう、また最近も人形劇とは、別に作成され、映画やテレビ放映されていたが、どちらも内容としては、大きな事故や火災を含めた災害が発生したが公設消防等の救助隊では、対処困難な状況を兄弟・親戚・家族などが連帯して特殊な機体や車両を屈指して活動するという、毎回のストーリーであったが当時は、筆者も毎週楽しみに見ていたのを思い出す。
数ある機体の中でも「2号」という機体は、災害状況等により、その目的に応じた特殊な車両や機材を格納している数種類のコンテナの中から1台選んで搭載し、現場へ飛行して活動するというもので、今回の機体とは、規模や形状の違いは、あるが考え方は、同じと考える。
今回の出展者の社名や機体、装備などの特質すべき点や災害活動上で展開されるであろう「搭載アタッチメント」と呼ばれているいわば「2号」のコンテナにあたるものを、出典者カタログからの災害シーン別の活用例画像を4枚ご覧いただいた後、詳しく解説させて頂きたい。

 「どの辺りがサンダーバード2号なんだ?」と、ご質問が出る方が大半だと思うが機体下部を、もう一度良くご覧いただきたい。
 火災、市街地災害、海難・水害、孤立者救助、すべてのシーンで搭載物が違っているのが確認できるであろう。
 サンダーバード2号の様なコンテナ形状での搭載物は、無いがモジュールとなった資機材が夫々の機体に塔載されている。   詳しく次の画像で、ご説明すると

撮影 筆者
撮影 筆者

 各機体の下部には、形状に若干の違いがあるが、概ねこの様な「モジュール」と言われる「2号のコンテナ」にあたるものを後に説明させて頂くが16種類ほど用意しているとのことであった。(画像は、救命胴衣投下モジュール)
 状況に応じたモジュールを搭載して現場へ飛行して活動をするところは、まさにサンダーバード2号であろう。

(画像は、水上救急救命モジュール)
(画像は、水上救急救命モジュール)

 救命胴衣タイプで一度に4個、浮輪タイプは一度に2個搭載することができるとのことで、複数の要救助者にも対応できる。

撮影 筆者
画像左は、消火用液体薬剤、
右は、拡声器モジュール

 火災には、この透明球体(夏みかん程度の大きさ)容器を複数搭載(ペイロードによって搭載個数は、異なる)した機体を火点まで飛行させて上空から投下して消火する。
 その際、拡声器モジュールを使用して直接音声で避難誘導を行うことができる。
 ブースの担当者にインタビューしたところ消火薬剤は、消防車メーカーでもあるモリタ社製で普通、油、電気の全ての火災に対応するものとのことで、頼もしい次第だ。
 大型タイプの機体のペイロードは、なんと最大25kgである
 この様に1種類若しくは、複数のモジュールを搭載して活動することができる機体なので、多種多様な消火や救難等の任務にあたることができる。
 
 この機体は、株式会社センチュリー(本社 東京都台東区)が輸入総代理店となっていて前出の担当者によれば、現在も開発と営業を同時に行っていて、機体も消防車と同じ塗色にして、自治体消防の車両に塔載出来る様、活動しているとのことであった。

 機体は、小ぶりであっても活動能力は、大変に高いものと思料する。
 現代のサンダーバード2号として災害現場で活躍することに期待したい。

 最後にモデル別スペックと豊富な搭載アタッチメントの数々を同社のカタログからご紹介させて頂き、終わりとしたい。

 

(防火対象物・防災管理点検資格者 小松昌勝) 

Security News for professionals main center ad
Security News for professionals main footer ad