清掃ロボから人手不足解消! ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2019
人出不足が進む中、清掃ロボに対する注目が高まってきています。今回のイベントでも清掃ロボの出展が多く見られ、3日目の最終日には各メーカーが清掃ロボの実演を行いました。
ビルメンテナンス業界の皆様は実際に清掃ロボをご覧になったことはありますか?
バッテリーの性能が向上したことから各メーカーともに実用性も大幅に向上しています。ビルや施設など営業が終わったあとに清掃ロボの活躍が想像できるデモンストレーションでした。
残念ながら今回インタビューができなかった会社があり、一部の会社の記事となります。
まず、株式会社マクニカは、成田空港、関西国際空港、東急東横線渋谷駅、ランドマークプラザ、ジョイナスなどショッピングモールなどに納入実績を持っています。Neo(自動清掃ロボット)は1,500㎡/1hの清掃ができるスピーディーさと正確さが最大の特徴です。稼働時間は1回の充電で4~5時間稼動します。ということは、1回の充電で6,000~7,500㎡を4~5時間で清掃することが可能です。さらに正確な自動走行を実現しているのはLiDAR(ライダ:光・レーザー画像検出と測距)と3Dカメラによって人や障害物を認識し回避した上でリルートしながら清掃を継続します。また、クリーニングレポート機能によって結果確認をするだけでなく翌日以降の作業効率を上げることも可能となっています。
パナソニックコンシューマーマーケティング株式会社の「RULO Pro」ルーロは、導入の手軽さが特徴です。一周年記念キャンペーンとして初期投資不要の月額サービスを展開しています。さらに、メーカーが地図設定をするので確実で安心できます。機能も4種のセンサーによって確実な清掃を約束、スミや窓際もサイドブラシでしっかり清掃できます。また走行結果は事前登録されているメールアドレスへ通知、清掃終了から異常停止などをスマホやタブレットから確認でき、さらに24時間サポート体制を整えているので安心の運用です。
日本信号株式会社のCLINABOという自動床清掃ロボットは、日本信号の培ったセンサー技術を最大限に生かし安全でスムーズな自動清掃を実現しています。本体幅が70cmとエレベーター規格対応なのでエレベーターでの移動もスムーズまた、狭い通路にも向いているので活躍の場が広がっています。スマホなどへのメール自動通知も備えています。
ソフトバンクロボティクス株式会社のWhizは「最先端の独自AIで清掃効率を最大化」をキャッチコピーにしている清掃ロボット。特徴ひとつめは導入簡単な清掃したいルートを手押しでティーチング、一度スタート地点から手押しをしながらティーチングすることで次回から自動清掃が可能になります。ふたつめはスマートAI清掃(BrainOS搭載、環境に応じてルート判断)。自動運転技術の「BrainOS」を採用することで障害物を避けたり、人が歩いているなどの動作を見地すると一時停止して待機したりなど状況に合わせて最適な行動をすることができます。管理アプリケーションもあり、スマホやタブレットで遠隔地からでも簡単操作。緊急停止や走行不能などもお知らせ機能があり安心できます。本体サイズ(W455mm×D474mm×H653mm)もコンパクトなので小回りが必要な場での活躍も可能です。
アマノ株式会社のEGrobo EG-3RX SP2は狭い通路も清掃可能(1.2m以上の通路であれば可能)、さらに壁までの距離が標準40cmだったのが25cmとさらに壁際まで接近して清掃が可能になっています。また、障害物や人を回避して清掃していたものを一時停止して障害物がなくなると運転再開することができ、清掃ができない箇所のないようになりました。アマノ株式会社の洗浄機はすべてオリジナル、国内で開発から製造まで手がけています。海外製のものは他社でもあるがアマノでは国内のお客様の声を聞き、日本の現場で必要な製品開発をしてきました。今回のSP2(スペック2)も現場の声からできたものです。お話をお伺いした担当の方が自信をもって紹介しているのが印象的でした。その自信も「お客様の要望により、設計から開発、製造まで可能です!」の言葉に表れています。清掃ロボットはまだまだこれからの分野です。その中で誠実にお客様の声に耳を傾けるアマノが日々進化することが楽しみでもあります。
今回のイベントでロボットは人手不足対策として有効だということははっきりしています。そして、ロボットを導入するのは、施設の運営者なのか、ビルメンテナンス会社なのかということです。施設の運営者などはロボットを清掃フロアから移動することはなくエレベーターなどの移動もそこまで考えなくても良いので大型ロボットでも導入可能です。
ビルメンテナンス会社での導入を考えるときに小型のエレベーターにのせることができるロボットが必須となります。清掃メンバーの一員がロボットとなり、ロボットではできない清掃箇所を人の手で、それ以外をロボットで清掃するようなイメージでしょうか?エレベーターでの移動が可能なコンパクトサイズのロボットもあるので十分に活用が可能です。
洗浄機を手動で作業しているのであれば、ロボットの導入をするだけで作業員を一名削減でき、その方は他の作業へと移ることができます。初期費用も人件費と洗浄機を考えればコストダウンにも繋がります。各メーカーに相談やシミュレーションなど導入を検討してみるのもおすすめです。人手不足対策、コストダウンなどこれからの清掃ロボットでの恩恵は明るい希望に溢れています。