国家公安委員会登録講習機関 警備人材育成センター、令和4年度の講習会の実施状況及び令和5年度の講習会の開催計画を公表
○ 令和4年度の講習会の実施状況
令和4年度の講習会は、前年度99回に対し、14回少ない85回でした。
1級は13回(前年19回)、2級は72回(前年80回)でした。
受講者数も1級298人(前年383人)22.2パーセント減少、2級2,819人(前年2,956人)5.6パーセント減少しました。
講習会の種別・級の前年度との比較は、次のとおりです。
①種別・級の前年度との比較(()内は女性)
種 別 | 令和4年 | 令和3年 | 増 減 | |||
回数 | 受講者 | 回数 | 受講者 | 回数 | 受講者 | |
空港保安警備業務1級 | 4 | 31(13) | 7 | 78(36) | -3 | -47(-23) |
空港保安警備業務2級 | 6 | 148(49) | 8 | 172(62) | -2 | -24(-13) |
施設警備業務1級 | 5 | 179(7) | 7 | 237(7) | -2 | -58(0) |
施設警備業務2級 | 15 | 578(56) | 20 | 683(63) | -4 | -105(-7) |
雑踏警備業務1級 | 2 | 34(1) | 2 | 13(1) | 0 | +21(0) |
雑踏警備業務2級 | 3 | 123(8) | 3 | 93(6) | 0 | +31(+2) |
交通誘導警備業務1級 | 2 | 54(3) | 3 | 55(2) | -1 | -1(+1) |
交通誘導警備業務2級 | 47 | 1,961(149) | 48 | 1,999(91) | -1 | -38(+58) |
貴重品運搬警備業務2級 | 1 | 9(0) | 1 | 9(0) | 0 | 0(0) |
計 | 85 | 3,117(286) | 99 | 3,339(268) | -14 | -222(+18) |
実施回数は、前年度より少ないものの、1開催当たりの受講者数は、36.7人(前年33.7人)と前年度より3人増えています。主力となっている2級では、空港保安警備業務2級24.7人(前年21.5人)、施設警備業務2級38.5人(前年34.2人)、交通誘導警備業務2級41.7人(前年41.6人)、雑踏警備業務2級41人(前年31人)といずれも前年対比増えており、1開催当たり定員40人を超えることを目標としていますから、令和4年度の収支は改善傾向にあるといえます。特に、雑踏警備業務は、実施回数が少ないものの、1開催当たり前年対比10人を超え、高い合格率が出ていますし、大阪万国博覧会開催への需要も見込みながら令和5年度へ向けた改善に期待の大きい種別でもあります。
1級については、空港保安警備業務1級7.8人(前年11.1人)、施設警備業務1級35.8人(前年33.9人)、雑踏警備業務1級17人(前年6.6人)、交通誘導警備業務1級27人(前年18.3人)と空港保安警備業務以外は収支改善には程遠い数字ですが、増加傾向にありますので、より受講しやすい時期を踏まえ実施計画を立案することとします。
次に、種別・級ごとの実施結果は、次のとおりです。
②種別・級ごとの実施結果
実施種別・級 | 回数 | 受講者数 | 受考者数 | 合格者数 | 合格率 |
空港保安警備業務1級 | 4 | 31 | 30 | 24 | 80.0 |
空港保安警備業務2級 | 6 | 148 | 143 | 121 | 84.6 |
施設警備業務1級 | 6 | 179 | 172 | 141 | 82.0 |
施設警備業務2級 | 15 | 578 | 551 | 442 | 80.2 |
雑踏警備業務1級 | 2 | 34 | 33 | 27 | 81.8 |
雑踏警備業務2級 | 3 | 123 | 122 | 93 | 76.2 |
交通誘導警備業務1級 | 2 | 54 | 50 | 33 | 66.0 |
交通誘導警備業務2級 | 47 | 1,961 | 1,821 | 1,252 | 68.8 |
貴重品運搬警備業務2級 | 1 | 9 | 9 | 3 | 33.3 |
③令和4年度の合格率の最高と最低
実施種別・級 | 令和4年 | 令和3年 | ||
4年 | 3年 | 4年 | 3年 | |
空港保安警備業務1級 | 66.7 | 58.8 | 100.0 | 90.5 |
空港保安警備業務2級 | 72.5 | 57.1 | 93.8 | 93.1 |
施設警備業務1級 | 76.5 | 53.5 | 89.6 | 100.0 |
施設警備業務2級 | 38.9 | 62.1 | 94.9 | 100.0 |
雑踏警備業務1級 | 80.0 | 33.3 | 84.6 | 85.7 |
雑踏警備業務2級 | 65.9 | 53.3 | 83.3 | 89.7 |
交通誘導警備業務1級 | 58.3 | 71.1 | 68.4 | 100.0 |
交通誘導警備業務2級 | 43.8 | 40.0 | 86.8 | 94.9 |
貴重品運搬警備業務2級 | 33.3 | 66.7 | 33.3 | 66.7 |
実施回数の多い施設警備業務2級と交通誘導警備業務2級に合格率のばらつきが大きく(施設2級高低差56点、交通2級高低差43点)なっています。
次に、女性の受講者数を見てみると、令和4年度の受講者数3,117人の内女性286人(9.2%)、令和3年は3,339人中268人(8%)でしたから、令和4年度は1.2パーセント増えたことになります。おそらく警備業全般でも女性は増加傾向にあると認識しています。
次に再講習会の種別・級ごとの実施結果については、次のとおりです。
④再講習会の種別・級ごとの実施結果
実施種別・級 | 回数 | 受講者数 | 受考者数 | 合格者数 | 合格率 |
空港保安警備業務1級 | 3 | 3 | 3 | 3 | 100.0 |
空港保安警備業務2級 | 3 | 8 | 8 | 7 | 87.5 |
施設警備業務1級 | 3 | 12 | 11 | 4 | 36.4 |
施設警備業務2級 | 11 | 22 | 19 | 7 | 36.8 |
雑踏警備業務1級 | 1 | 1 | 1 | 0 | 00.0 |
雑踏警備業務2級 | 2 | 4 | 3 | 2 | 66.7 |
交通誘導警備業務1級 | 2 | 5 | 5 | 0 | 00.0 |
交通誘導警備業務2級 | 33 | 95 | 87 | 29 | 33.4 |
貴重品運搬警備業務2級 | 1 | 1 | 1 | 0 | 00.0 |
再講習会の合格率は、依然厳しい状況となっています。
年度ではないのですが、参考までに「令和4年の年代別の合格率」を挙げると、次のとおりです。
⑤令和4年の年代別の合格率
20代以下 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代以上 | ||
1級 | 空港保安警備 | 94.0 | 100.0 | 80.0 | 87.5 | 76.7 | 00.0 |
施設警備 | 83.3 | 77.8 | 80.0 | 78.8 | 71.0 | 60.0 | |
雑踏警備 | 100.0 | 100.0 | 71.4 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | |
交通誘導警備 | 66.7 | 78.6 | 61.5 | 83.3 | 100.0 | 00.0 | |
2級 | 空港保安警備 | 84.0 | 75.0 | 89.5 | 90.0 | 71.4 | 00.0 |
施設警備 | 83.5 | 84.1 | 82.3 | 84.2 | 72.7 | 53.3 | |
雑踏警備 | 82.6 | 82.8 | 86.7 | 75.0 | 25.0 | 00.0 | |
交通誘導警備 | 61.0 | 74.3 | 71.2 | 68.1 | 58.5 | 47.9 | |
貴重品運搬警備 | 00.0 | 00.0 | 00.0 | 60.0 | 00.0 | 00.0 |
○ 令和5年度の講習会の開催計画
令和5年度は、空港保安警備業務1・2級合同で6回、施設警備業務1級4回、2級は18回、雑踏警備業務1・2級合同で6回、交通誘導警備業務1級2回、2級は38回、貴重品運搬警備業務2級1回の合計75回実施する計画です。
昨年度より10回実施回数は少ないものの、1開催当たりの収益率を上げることに注力します。また、雑踏警備業務1・2級を大阪で2回開催する計画です。
開催会場につきましては、昨年同様に東京都(立川市)、神奈川県(横浜市旭区南希望ヶ丘)、埼玉県(さいたま市緑区)、千葉県(千葉市美浜区)、愛知県(津島市)、静岡県(静岡市駿河区)、大阪府(大阪市大正区)、熊本県(合志市)で開催します。なお、東北地区(仙台市又は福島市)での雑踏警備業務の開催要望が来ておりますが、要望に応えたいと検討しているところです。
6月以降の講習会の開催日程につきましては、当センターのホームページを参照願います。
○ 講習会のデジタル化
検定資格取得講習会のデジタル化については、講習会の受付から学科講習の実施、修了証等の交付に至るまでのデジタル化に向け、警察庁は専門委員会の答申や業界団体とのヒヤリングなどを実施した上、来年6月をめどにデジタル化を推進されるようです。
当団体におきましても、来年度早々にデジタル化への対応を目標に、ホームページの見直し、デジタル化による講習会の申込手続き、学科講習のデジタル受講、修了証等のデジタル交付などの準備作業を行っているところです。
また、デジタル化に伴い、事前講習のデジタル化、℮ラーニングによる法定教育システム化についても安価で手軽で効果的に活用いただけるよう、システム管理の構築と教材作成作業を進めているところです。なお、講習会受講前の事前勉強用のデジタル配信については、令和5年内に活用いただけるよう作業を進めておりますので、ご期待ください。
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