「防水板の設置に助成金制度があるのをご存知ですか?」
多発する大規模水害への対策として、国を挙げて広域避難対策の強化や救助資器材の整備対策に加えて、防災資機材の購入助成や防災対策などの活動を奨励している。
これらを受けて各地方自治体は、浸水や豪雨被害の軽減を図るため、防水板や止水板などの設置工事をおこなう者に対して自治体によって制度は異なるが設置工事等の費用の一部を助成する制度が設けられているのをご存知であろうか?」
防水板(止水板)設置工事助成金交付の例(板橋区)
1. 助成対象者
区内で住宅、店舗、事務所等(仮設建築物は、除く)個人が使用する建築物に防水板設置及び関連工事を行う個人。
2. 補助金額
防水板設置工事等に要した費用の2分の1とし、一つの建築物について50万円を限度とする。(1,000円未満切捨て)
3. 防水板の条件
浸水の恐れがある建築物の出入口などに設置するもので以下に示す機能を有するもの。
① 浸水に耐える材質 ②取り外しまたは、移動が可能なもの
4. 関連工事
防止板設置に伴い、止水効果を高めるためにおこなう工事(内外壁の止水工事、土間コンクリート打設工事)
5. 手続き
事前相談の上、交付申請をおこなってから、80日(約3カ月)
防水板設置等工事助成(品川区の例)
防水板の設置費を助成します
浸水被害の軽減を図るために、住宅・店舗・事務所等の出入口に防水板を設置する方に対し、設置費用の一部を助成します。
<助成対象>
品川区内で防水板設置等工事を行う住宅、店舗、事務所等の所有者または使用者
※平成26年4月1日から、津波や高潮のおそれのある地域(標高5メートル以下に立地している建築物)において、助成範囲を拡大しました。
(注)標高5メートルより高い場所に立地し、平成15年2月25日以降に建築確認を得て工事を行った建築物のうち、次の要件に該当するものは、助成対象から除外されます。
(1)新たに現況地盤面より掘り下げて土地利用を行った建築物
(2)「品川区中高層建築物等の建設に関する開発環境指導要綱」の対象となった建築物
(3)浸水被害を拡大させる恐れのある半地下駐車場
<助成内容>
個人 | |
助成割合 | 工事費の4分の3 |
限度額 | 上限100万円 (※品川区内に住民登録していない個人は50万円) |
法人 | |
助成割合 | 工事費の2分の1 |
限度額 | 上限100万円 (※申請日より1年以上前から品川区内に登記していない法人は50万円) |
豪雨への対策
局地的豪雨により、下水管の処理能力以上の降雨やその雨水の河川に流れ込む量が氾濫危険水位を超えると、道路冠水や床上・床下浸水・洪水などが発生することになる。
こうした被害を最小限に抑えるためには、日頃からの準備が欠かせない。
それぞれの地域のハザードマップ等で職場や自宅、通学先などの浸水被害の想定を事前に十分把握し、避難場所などを確認しておくことが肝要である。
そのためにも、助成金を有効に活用して浸水被害を防ぐための資器材や設備を準備して対策をして頂きたい。
(防災士 小松 昌勝)