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7月7日~13日は万引き防止週間(埼玉)

7月7日~13日は万引き防止週間(埼玉)

減少傾向ながら刑法犯全体での割合は増す

埼玉県では、今年7月7日から13日までを『万引き防止週間』と定め、啓発活動や警戒活動などの万引き対策を行っている。

この『万引き防止週間』は、埼玉県警察、埼玉県、関係団体、事業者で構成する「埼玉県万引き防止官民合同会議」で定めたもので、毎年7月10日を『万引き防止の日』とし、その前後1週間に設定される。

「万引きをしない、させない、許さない」を合言葉に、例年、県下一斉に万引き防止のキャンペーンが展開されることから、埼玉県内ではお馴染みかもしれない。今年は新型コロナウイルスの感染防止の観点から、イベントなどのキャンペーンは行われていないが、ラグビートップリーグのパナソニック ワイルドナイツの山沢拓也、森谷圭介選手による万引き防止動画をYouTube上にアップして広報活動を展開。また、県下の各警察署から各地の大型店舗に署員が立ち寄る警戒活動などの万引き防止対策が集中的に実施されている。

近年、刑法犯全体は減少傾向にあり、万引きもまた減少しているものの、その減少幅は、他と比べて少ないことから、全刑法犯に占める割合は、むしろ増してきている。

「埼玉県で昨年1年間で発生した万引きの認知件数は6,245件。これは前年より380件のマイナスです。ただ、刑法犯認知件数の中で占める割合は、約1割と多い」(埼玉県警)

また、検挙される年齢層にも変化が表れている。

「昨年、県内で万引きで検挙された約3,000人のうち、成人が91%。少年は9%。また、その約4割は65歳以上の高齢者」(同)

かつては一般に典型的な少年犯罪と思われていた万引きは、むしろ高齢者に多く見られる犯罪となっている。

 

高齢化は全国的な傾向

万引き防止対策の普及に当たるNPO法人全国万引き犯罪防止機構(万防機構)によると、こうした傾向は全国的なものであるという。

警察庁の犯罪統計によると、2002(平成14)年に2,853,739件を数えた刑法犯罪は年々減少を続け、2019(平成31・令和元)年には748,559件へと4分の1となっている。一方万引きは、2002年の140,002件から、2004(平成16)年に158,020件でピークを迎えたのち、2019年には93,812件と大きく減少したものの、刑法犯全体と比べて減り幅は少なく、2002年には全体の4.9%だったものが、2019年には12.5%へと割合を増加させている。

また、少年による万引きは、1998(平成10)年には65,635人だったものが、2019年には7,933人にまで減少。一方、1989(平成元)年には3,000人台だったものが2004(平成16)年には20,000人を超え、以後、20,000人を下回ったことはない。

高齢者による犯罪の増加は、万引きに止まらないことから、その背景には、警察、自治体、民間団体等による少年犯罪の抑止策が効果を得たことと同時に、少子高齢化の進展により、高齢人口が増加してきたことが挙げられる。

高齢者による万引きは、少額の食料品なども多く、動機に「節約」を挙げる者も少なくない一方、ある程度の年金収入を得ている者によるものも少なくない。万防機構の光眞章事務局長は、「孤立、孤独にならないよう、見守りも必要」と語る。

なお、万引きについては警察に届けを出さない「暗数」の存在にも注意が必要だ。

「警察は全権届けてくれるよう求めていても、事情聴取に応じることで人手が取られるなどの理由から届け出ず、誓約させて弁済を受ける形で終えることがある」(光眞事務局長)という。

 

万引きゼロの日(東京)と万引き防止広報啓発月間(福岡)

埼玉県のほかに都道府県単位で万引き防止のための日を設けている例としては、東京では警視庁と、自治体、業界・関係団体、学校、地域住民、ボランティア団体等の連携による「東京万引き防止官民合同会議」が、毎月20日を『万引きゼロの日』として万引き防止対策を行っている。また福岡では、商店会や書店組合、量販店、県警備業協会などで構成し、県警から顧問、参与を迎える「福岡県万引防止連絡協議会」が、毎年11月を『万引き防止広報啓発月間』として啓発活動を行っている。

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